防災意識高い系女子集結!
防災すけっと隊とは?
2017/7/28
部活・サークル
高知県高知市にある、高知大学に入ってまいりました!
地域を重視した学部が多く、「地域協同学部」は全国に先駆けて地域の課題・問題を現地に入って取り組む形をとっています。
また、学部の枠をこえリーダー育成のためのプログラムとして「土佐さきがけプログラム」は国内だけでなく海外にも目を向けて人材育成を行っている大学です。
高知県は、南海地震が発生するのではないかという懸念から防災意識が非常に高く、同県内の大学には多数の防災団体がありますが、高知大学の「防災すけっと隊」はその中でも長く活動をしており、その活動は地域での防災イベント、小・中・高校への防災授業、防災グッズの商品開発など活動は多岐に渡っていることを知り、取材させていただきました!

プロフィール

【学部】人文学部
【学年】3年生
【名前】松岡明里

【学部】人文社会科学部
【学年】2年生
【名前】富井瑠香

【学部】理学部
【学年】2年生
【名前】山本詩菜

【学部】理学部
【学年】2年生
名前】徳弘有紀
Q.防災すけっと隊とは?
Q.防災すけっと隊の活動内容を教えてください!
松岡さん≫現在、地域にでて継続的に活動する事を重視しています。
また、小学校や中学校で防災の授業を行ったり、防災グッズを自分たちで考え、県内の企業さんにアプローチして「共同開発しませんか」と掛け合ったりしています
Q.防災すけっと隊の人数は?
松岡さん≫2年生が8名、3年生が5人の13名で活動しています。
Q.防災すけっと隊に入ろうと思ったきっかけを教えてください!

私は、人見知りで同じ人としか話さないので、社会に出た時、就活の時に困ると思いました。なので、いろんな人と繋がりがあり、社会のことを知れるサークルに入りたいと思っていました。一番最初に授業に宣伝に来ていたのがすけっと隊で、防災に興味があったわけではないんですけど、基本的に大学の外で活動していて、地域の人や企業の人、行政の人などと関わることを知り、すけっと隊に入ってみようと思いました!

私が兵庫県にいた時、授業で地震に関して受けた事はあるのですが、津波の授業は全く受けたことがなく、高知県に来て、地震や津波に関する意識が全然違うなと思いました。新入生用にブースですけっと隊のことを知り、視野を広げ防災と言う観点から踏み切ってみようと思い、すけっと隊に入りました!

大学生から、高知県でひとり暮らしをする事になり、私は岡山県出身で、高知ほど自然災害が身近ではない環境だったので、南海トラフ地震の啓発活動にとても驚きました。2年生からコース別に分かれる時に、災害科学コースで勉強したいと思っていたので、2年生になる前に防災や災害に関する知識を勉強したいと思ったのがきっかけです!

私は、高知県出身なので、ニュースですけっと隊のことを知っていました。私も、災害科学コースで地震などのメカニズムを主に使っているのですが、実際に外に出て防災に取り組むことはしていなく、防災すけっと隊では外に出て活動していることを知り入りました!
Q.興発プロジェクトでは、どのような活動をされているんですか?
山本さん≫元々、耕作放棄地だった手入れされていない畑を1から耕して作物を作る活動です。目的は、1つ目が食料備蓄を作る為です。学外に畑を借りて、サツマイモや玉ねぎを育ててきました。
2つ目が、地域コミュニティーを作ることです。阪神淡路大震災の時に、自力で自分の身を守った人ももちろんいたそうなんですけど、消防隊などから助けてもらった人が少なく、近所の人同士でお互いに助け合って命を守った人がすごく多かったそうです。
自助・共助・公助と3つある中で、「共助」(お互いに助け合うこと)がすごく大事だと思いました。私たちが畑をお借りしている地域は、地域同士の繋がりが全然なく、さらにそこの地域は地震が起こった時に孤立するとも言われています。
また、高齢者が多く避難所が歩いていくには遠い為、自宅で避難生活を送らなければいけない可能性があります。なので、震災が起きる前にお互い知り合っておき、助け合える関係を作る為に活動しています!
普段は、草抜きや野菜を植えたりしています。この間は、見た目を綺麗にしようということでお花を植えました。
お茶やお菓子を飲んだり食べたりしながらお話するだけの時もありますが、そういうことを積み重ねていくことでコミュニケーションが取れて、災害時に助け合える関係になれれば良いなと思っています。


地域で集まっておしゃべりを楽しんでいる様子
Q.現在の地域の様子は変わりましたか?
松岡さん≫私たちが畑に地域の人を呼んでイベントを行うようになってからは、コミュニケーションをとる機会は増えたと思います。
しかし、地域全体で見た時に、地域に90世帯ほどあるのですが、いつも集まってくれるのは大体10世帯ぐらいです。体が悪く農地までこれないとか、地域自体が坂になっており、農地が坂の上にあるので、そこまで歩いて来れないなどの問題があります。
どうにかしたいと思っていますが、今は来れない人の為に、活動内容を新聞にして全世帯に配っています!
Q.幅広く活動されていると思いますが、活動していた中で大変なことはありますか?
松岡さん≫いっぱいあります(笑)校外活動でも、あんまり校外活動のことを知らない人にとっては、「学生がそんな片手間で農業できると思っているのか」と言われたことがあります。
私たちは農業を目的としているのではなく、農業を通して地域のひとたちを繋いでいけたら良いなとか、地域の人の手をかりながら一緒に長期備蓄ができる作物を育てようということを行っているので、目的がしっかりと伝わっていない人には結構勘違いされることが多いです。

Q.お菓子ポーチを大学で作っていたと聞いたのですが、どういうものなんですか?
松岡さん≫若い世代の人達は、防災に関して自分から取り組んでいる人はすごく少ない事を顧問の先生に相談したところ、お菓子ポーチの案をいただきました!
韓国でお菓子の袋をつなぎ合わせてリュックを作り、誕生日の友達に送ることが流行っていて、そういった若い世代で流行っていることを防災に取り入れてみたらと言われました。普段から持ち運べて、いつ災害が起きても対処できるようなポーチを作ることになりました!
Q.小学校・中学校では、どのような授業をしているのですか?
松岡さん≫毎年やることを変えていて、小学生は考えるより、体を動かして楽しみながら学んでほしいと思い、体を使ったゲームをしています!
防災ダックという、いろんなシチュエーションの絵が描かれたカードがあり、その裏に、とってほしい行動が書いてあります。アヒルなどの絵でかわいく描かれたカードが7枚ぐらいあり、前で私たちが、「こういう地震のときは熊さんみたいに机の下に隠れるポーズをしてね」とか、「台風のときは情報を聞かなきゃいけないからウサギさんのポーズをしてね」とか最初に教えます。音楽をかけて音楽が止まった瞬間にシチュエーションの絵を見せて、誰が一番早く、ポーズをとれるかという、体で覚えてもらうゲームをしています。
中学生・高校生には、こちらからお題をだし、例えば、非難リュックに入れるものは何が良いかというお題をだして、自分達で考えてもらう為のグループワークをしています。



Q.防災グッズの開発に携わったお話を聞いたのですが、どのような物ですか?
富井さん≫タンブラー型の防災グッズを販売しています。県内の企業と共同で、私たちが出向いて販売する時もありますし、今は無人販売も始まって、店舗においてもらっているところもあります。タンブラー型の防災グッズなのですが、タンブラー自体が災害時の容器になり、手軽に持ち運べます!
山本さん≫中身には、2人でも包まれる大きいアルミシートと、電池付きの小さいライトと、飴が入っています。飴は災害時、不安になったとき甘いものを食べることで安心できると言うことで入れています。
Q.内容物は皆さんで話し合って考えたのですか?
松岡さん≫そうです!特にタンブラーの間に入っている紙に工夫をしました。
普段は表面にしているので見えないですが、裏側に名前や住所、保護者の連絡先、避難所の情報などが書けるようになっていて、子どもの登下校中にも使ってほしいと思い、1人で避難しなければいけない時に、自分の名前を言えない子がこれを見せることで分かるので助けてもらえればと思い考えました。
また、表面には自分の好きな絵を書いたりだとか、塗り絵が出来るようなデザインにしました!
徳弘さん≫タンブラーには二つタイプがあり、980円と1280円があります。
1280円の方は、タンブラーにペットボトルホルダーのようなカバーが付いており、肩からかけられるストラップが付いています。逃げる時に、肩からかけた状態で逃げられるので、両手があいたまますぐ逃げられるというメリットがあります。

Q.キャラクターがいるとお伺いしたのですが、どのようなキャラクターですか?
山本さん≫「にげろん」と言います!
松岡さん≫先輩が作ったキャラクターなのですが、引き継がせていただいています!意味は、「津波から逃げろ」「過去の災害を振り返る」「カエルは卵をたくさん産むことから、自分たちも防災人をたくさん作り出す」「防災意識を変える・災害をのみこむ」などの意味があります。
Q.防災すけっと隊でやってみたいことはありますか?
松岡さん≫若い世代の人達は、防災に関して自分から取り組んでいる人はすごく少ないと思います。なので、若い人達や子供たちが好きなものに防災を掛け合わせて、興味を持ってもらえるものを作りたいと思ってます。今年は、子ども向けのゲームを作ろうと思っています!

Q.これから防災すけっと隊をどんなサークルにしていきたいですか?
松岡さん≫私がずっとやりたいと思っている事がありまして、災害が起こり避難生活をする時に、女性は男性よりも環境などの影響で体のダメージが大きかったり、犯罪などもあると聞いたことがありました。今までは、サークル内に男子ばかりだったので、女の子が入ってきたら一緒に女性ならではの問題を目的とした講演会や情報誌を作ってみたりなど、女性ならではの活動をしていきたいと思っています!
Q.防災すけっと隊でやってみたいことはありますか?
富井さん≫防災に興味がなくても、何か1歩踏み出したい人や自己成長したい人は、絶対入った方が良いと思います!
Q.新1年生にお伺いします!防災すけっと隊に入ろうと思ったきっかけを教えてください!
坂口さん≫坂口ひなたです。教員志望なのですが、2011年の東日本大震災で教員の指示を誤ったせいで小学校の児童が津波に巻き込まれる災害があって、それをきっかけに教員を目指しているなら、防災の知識を知った上で子どもと接しないといけないなと思ってはいろうと思いました。
末光さん≫末光さくらです。私も教員を目指していて、防災すけっと隊を知ったきっかけは友達に教えてもらいました。自分たちで企画を立案し、実行していることに驚き、防災などには興味がなかったのですが、良いなと思い入ろうと思いました。
高知大学について
Q.高知大学の良いところを教えてください!
山本さん≫高知大に通っている学生の8割近くが県外から来ている学生です。北海道から沖縄までいるので、考え方が地域によって違うので刺激が多く、いろんな人に出会えて価値観も広がります。他の大学にはない良いところだと思います!
松岡さん≫留学生もたくさんいるので、交流したりしています。後は、先生との距離も近く、大人数での授業も少ないので、気軽に話せます!
是非、高知大学に来てください!


Q.最後に、高校生に向けてメッセージをお願いします!
山本さん≫元々、気象を勉強したかったのですがセンター試験の点数が足りなく、行きたい大学に行けなかったので、思いっきり進路を変更しようと姉に相談しました。姉の友達に、受験に失敗して思いっきり進路を変更した人がいて、もう少し頑張っとけば良かったと後悔していると教えてもらいました。
姉に、「自分がやりたいことがあるなら最後まで大事にした方が良いよ」と言ってもらえて、すごく前向きな気持ちになれたので、やりたいことがあるなら大事にしてください!

取材を終えて
サークルに入った経緯はそれぞれ違いましたが、何かに取り組みたいという思いは皆さん同じでした。
また、今年度は女子学生が中心となっている為、これまでとは違った視点で新しい取り組みを行っていくそうなので、とても楽しみです!
レオパレス21はこれからも高知大学の皆様を応援しています!
ありがとう御座いました!